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【感想】『野ばら/雲田はるこ先生』―人は傷つきながらも繋がりを求める―

野ばら

野ばら

僕はほんとうに、あなたの事が――

こんにちわ。氷太よ。

今日は雲田はるこ先生

「野ばら」

を頂いていくわね!

雲田はるこ先生と言えば

「 昭和元禄 落語心中」

 

アニメ化もされたわ。

そして2期の製作も確定。

今物凄~く、ビッグウェーブに乗りに乗ってる作家さんよ。

あ、この「 昭和元禄 落語心中」はBLじゃないわよ。

 

 

それじゃ「野ばら」のあらすじを見ていきましょうか

あらすじ

あなたの人生、僕にください

両親を亡くし、若くして洋食カジワラの店主を勤める梶原武は、
そこに勤める離婚寸前の子持ち・神田惣一郎が気になって仕方がない。
ある日武は神田不在中に離婚届を渡しに店を訪れた妻の冬子により、神田が元々ホモであることを知る。
今までの自分への態度や反応から、神田が自分の事を好きなのではないかと思い当たるのだが…

小さくても華やかに、棘が刺されば痛いけど、それでも愛しい
野ばらのような二人の人生がここにあります。

こんな感じね。

う~ん、このあらすじを書いた人はきっと天才ね・・・。

なぜタイトルが「野ばら」なのか、もう完璧に説明して下さっているわね。

こんな意味があったなんて知らなかったとは言えない

登場人物

野ばら

 

武(表紙右)

男気溢れるコックさん。

ちなみにストレート。

口は悪いが優しい性格の人。

うーん・・・有りっちゃ有り。っていうか満点☆

神田(表紙左)

四十路で1児のパパ。

自分がホモであるという事情を奥さんに告白するが受け入れて貰えなかった。

ネガティブな性格で何事も自分のせいだと思い込んでしまう。

ぶっちゃけ初見ではこの人の何が良いのか分からなかった

感想

個人的な見所は雨の中、武さんが神田さんを抱きしめるシーン。

武さんが持つ純粋な気持ちを、抱きしめる事によって神田さんへ伝える所ね。

ここの描写にこの物語における、「ハリネズミのジレンマ」が凝縮されているわ。

 

このお話で他のBLと一線を画している部分は、「ストレートである男性がホモを追いかけ、ホモがそれから逃げようとする」という構図ね。

本来なら普通に考えると逆なのよ。

武さんは傷つきながらも追いかける。

神田さんは傷つけたくないから距離を取る。

素直になりたいけど素直になれないとかいう甘い恋愛じゃなくって、何があっても全てを受け入れようとする人間と、そもそも素直になる事ができないだけの理由を抱えた恋愛を描いているわね。

この描写は凄い伝わってくるわ。

ネタバレになるから言えないけど後半の武さんの一度引いて追いかけるという行動が仮に計算だとしたら恐ろしいわね(性格的に絶対ないけど

 

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ただ初見ではちょっと不満があったのよね。

武さんが神田さんを追いかけるきっかけになった「決定打」が欠けているの。

初見で読んだ時は、上記で挙げたように四十路の神田さんの何が良いのか分からなかったわ。

ぶっちゃけ何が良くってそこまですんのかしらこのイケメンは・・・って思ってたわ。

でも武さんに関しては「理由」ではなく「感情」による行動を描いているのよね。

なくて当たり前なのよ。

何かがあって好きになったんじゃなくって、自然と好きになってしまったのよ。

だからこそ、描写としては分かりにくいけどより人間臭いキャラクターとしてこちらに伝わってくるのよね。

そして神田さんは「感情」ではなく「理由」を主として描いているわ。

この2人の対比こそが、この物語のコンセプトに繋がっているわけね。 

ちょっと懐かしさを感じさせる絵ではあるかもしれないわね。

読みにくかったり、表情がセリフに追いついてなかったりとか、そういった事はないから安心して欲しいわ。

発展

ほとんどないわ。本編では・・ね。

でも番外編のお話で量は少ないんだけど、内容が濃い・・・といった感じで描かれているわね。

しかも、話の流れがリアル。

オレも初めはこんな感じだったなあ・・・何年前かしらもう(遠い目

まとめ

これはむしろ、ホモに読んで頂きたい作品ね。

よくホモってBLはリアルさに欠けるっていうけど

この本を前にしても同じ事言えんの?

ってくらいオススメ。

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野ばら

野ばら

野ばら

[著]雲田はるこ