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【感想】『Dear, My GOD/朝田ねむい先生』―裏切られ続けた少年が最後に信じた神様とは―

Dear,MY GOD

Dear,MY GOD

・・・俺達は行けるよ、幸福の地に。

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こんにちは、氷太よ。

今日はアタシが心から待っていた作品、朝田ねむい先生

「Dear, My GOD」

を頂いていくわね。

 

朝田ねむい先生の作品をレビューするのは2回目ね。

前回はこちら「兄の忠告」

お話自体は短いものの、カルピスを薄めず原液で出すような骨太で異質とも言えるストーリー構成が得意な作家さんね。

アタシすっかりファンになっちゃったからずっとこの作品が電子書籍化される5/17日を楽しみにしていたわ。

 

それにしてもどうよこの表紙・・・。

アングラな臭いがプンプンするでしょう!?

くっそ男心をくすぐってくれるわね!

アタシは正直、悪魔とエクソシストの話かと思ったけどそんな事は全然なかったぜ。

 

あらすじを見ていきましょう

あらすじ

「アンタを俺のつがいにするよ」青年(かれ)はただ、教えのままに罪を犯すーー。カルト宗教に心酔している若者・リブを救おうと教団に乗り込んだ神父のロースだったが逆に捕われ、監禁されてしまう。

「つがいになれば、2人とも救われる」そう盲信するリブ。

教えを一途に信じるリブが不憫になり、ロースは甘んじてその関係を受け入れるが…。

カルト信者×聖母系神父。2人の行く末を祈りながら読む、魂の救済BL。

こんな感じね。

こんなかっこいいあらすじ今まで見た事ないわ・・・。

厨ニ全開な「少年エース」とかラノベでも中々お目にかかれないわこんなの。

魂の救済よ?Salvationよ?

それにBOYSがLOVEする要素を加えちゃうのよ?

 

もう表紙とこのあらすじを見た段階で一筋縄ではいかない雰囲気があるでしょう?

この「そんじょそこらのチャラついたBLは描かねえよ」っていうスタンスが大好き。

登場人物

Dear,MY GOD

 

ロース神父(表紙右)

町の司祭様。

過ちを犯していた過去がある。

紳士で穏やかな物腰だが、鍵を開けるのもお手の物。

そう簡単に姫ちゃんプレイはしませんよこういうタイプは

リブ(表紙左)

純粋で騙されやすい性格。

自己の思想よりも他人の教えに従って生きてきた。

体には傷跡が多数残っている。

こういういかにも不健康そうなワンコタイプの人間・・・

超好みでごじゃる

感想

神・宗教・思想・愛っていう部分を基本コンセプトとして描いた作品ね。

純粋と狂気っていうのは紙一重なんだなあ・・と考えさせられた作品だったわ。

このギャップの描き方が緩急があって秀逸。

そしてオリジナリティ溢れる芯の通ったストーリーと、それに伴う個性のあるキャラクターの設定は本当に素晴らしいと思うわ。

断言できる、他では絶対に見られない世界観がここにはあるって。

 

見所としては、従順なリブがカルト宗教の導師に対する反抗するシーンね。

ここ、大事な部分だから詳細は書かないけどもここでリブはやっと神にも等しい存在に対しても自分の意思をぶつけ守ろうとする「自我」が芽生えるのよね。

 

 

ただ相変わらず分かりにくい描写がある部分が個人的にマイナス。

「・・・」っていう無言のセリフが大事なシーンで多いのよ。

まだリブに関してはそれでも良かったのよ。

純粋な子だから、こう考えているだろうな~って思えるの。

 

でも、ロース神父に関してはちょっとわからないわ。

ロース神父がリブに関して抱く感情が憐れみなのか恋愛感情なのか、神父としての感情なのか人間としての感情なのか、終盤になるまでリブに対する感情の変化の背景がはっきりとは描かれてないからその状況ではどうだったのかが分からない。

「何故震えているのか」「何故言葉に詰まってしまう」のか・・・。

そういった部分が明確に形を持って伝わって来なかったのが残念。

総合的に考えると推測はできるんだけど、ちょっとスッキリしないわね。

もう少しページ数増やして補完して欲しかったかな・・・。

まあ神父っていう立ち位置的にガンガン行くのもおかしいけれども。

ここがなんとかなってたらアタシの満足度の採点は5になっていたわ。

 

 

そしてもう1つの短編にも触れておこうかしら。

こちらもド肝抜かれるけど、終盤になるまでBLじゃないのよ。

相手は「花」なの。植物なのよ。

 

・・・・驚きでしょう?

物語の展開が凄くベタで王道なんだけど、しっかりとその軸に乗っているからアタシ正直泣いちゃったわ・・・。

上手よ?上手なんだけど・・・

ちょっと「兄の忠告」に比べて画風が変わったと言うか少しクオリティが落ちたというか・・・。

ちょっとアメコミテイストなのよね。

元々凄く上手な作家さんだから比較すると気になるって程度だけど。

発展

扱っているテーマがテーマだから、かなり過激な内容になるのでは・・

と思ってた時期がボクにもありました。

朝田先生は物語重視の作家さんだからかなり控えめになっているわね。

普段ならこれくらいで良いと思うんだろうけど、朝田先生のキャラは魅力が凄くあるから物足りなく感じちゃうわ。

まとめ

甘いやりとりのBLが好きな人にはオススメできないわね。

故に入門書としても不向きと言えるかも知れないわ。

逆に硬派なストーリーのBL小説を読んでいる方にはとってもオススメできるわ。

映画「トレインスポッティング」のような世界観が好きな方は絶対ハマるわよ。

この作品に含まれているもう1つの短編を含み、アタシは「名作」扱いさせて頂くわ。

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[著]朝田ねむい

 

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