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【感想】『片恋コネクト/山田さん先生』―遠すぎる君との距離―

片恋コネクト

片恋コネクト

それに比べて僕は圏外だ――

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こんにちは、氷太よ。

今日は山田さん先生

『片恋コネクト』

を頂いていくわね。

初めて拝見する作家さん・・・。

ネット上で情報を探ろうとはしたけれど「となりの山田くん」がこれでもかとそれを阻んでくるわ。

3、4冊程発刊している先生のようで、この作品がデビュー作のようね。

淡さを感じるキレイな絵が特徴。

RENTAの評価を見たけど、低すぎやしない?

総合的なクオリティーを考えても妥当とは思えないわアタシ。

 

オムニバス形式の作品で『片恋コネクト』という作品があるわけじゃないの。全ての作品を形容してその名前になっているのね。

表題作の名前は「電波トドイテマスカ」

 

まずは収録されている短編を簡単に説明していくわね。

「Othello」

「電波トドイテマスカ」の田名部のお兄ちゃん同士のお話。

めっちゃ短いけど、双子であるお兄ちゃんの伝える事のできない片思いを描いているわ。

「田名部家の日常」

おまけ漫画ね。

その名の通り田名部とお兄ちゃんの日常が描かれるわ。

「花と接吻」

ちょっと昔の時代背景の学生のお話。

短いながらもかなり面白い。

本の栞に託すある意味賭けとも言える押し花の演出がお見事。

「夏と水」

叶わなかった恋のお話。

ある意味一番現実的で、大人にこそ共感を呼ぶ作品。

思い出が思い出としてキレイに終わりを迎える様子を描いている。

 

じゃあ表題作「電波トドイテマスカ」を解説していこうかしら。

あらすじ

胸の痛みだけが、僕らを繋ぐ。

クラスの中心にいるタイプの高瀬と、同じ空間にいても背景に溶け込んでしまうような田名部。
対照的な二人には接点などほとんどなく、だからこそ田名部の想いも視線も一方通行で届くわけなんかないと思っていた。
しかし、上級生とのいざこざに巻き込まれていた高瀬をかばったことで、ふと繋がった二人の関係。
それだけで十分だと思っていた田名部だが、突然、高瀬から――。

こんな感じのお話ね。

この漫画、どの作品も片思いがどういう風に結びついていくのかをコンセプトとした作品なんだけど、ぶっちゃけこの表題作が最もその詰めの甘さを感じるもったいない漫画になってるのよね・・・。

登場人物

片恋コネクト

 

田名部(表紙右) 

ビクビクおどおどした高校生。

自虐的な性格でもあり、正反対な高瀬に惹かれている。

高瀬(表紙左)

ちょっとヤンキーな田名部の同級生。

クラスの中心にいるような子で、ついつい田名部に意地悪な事をしてしまう。

あー・・ありますよねそういう思春期特有の行動(遠い目

感想

まず言いたいのが、これだけは絶対に言いたいのが、2人の関係を結びつけるキーパーソン「桂木さん」の存在。

女神過ぎワロタ。

これから2人、桂木さんに頭上がらねーよ?足向けて寝れねーよ!?まじで。

 

それぞれの片思いを描く展開上1人称視点で物語を描写していくんだけど、絵が基本的にレベルが高くキャラデザも華があり、情景描写・心理描写に加えセリフ回しが非常に優秀。

独創的でもあり、それでいて読者を置いてきぼりにしない程度の世界観を残したセリフを羅列しているのは素晴らしいわね。

キャラクターの対比も充分で、それぞれ抱える違った形の片思いを描いているのも良い。

そして2人の距離を電波の受信感度に比喩表現した部分が、ラストのシーンに活かされており、納得のいくであろう最後を演出してるわ。

短所

絵のレベルが高いとさっき評価したけど、それはあくまで「静」の部分だけに限られる。

例えば走り出したり、怒ったりするアクションを伴う絵の描き方がまさにマネキン。

ここが1番この漫画の急所と言える部分ね・・・。

動きを伴う絵のクオリティが低いため、そういった部分の情景描写・心理描写が陳腐になってしまっている。

特に階段から足を滑らして、落ちるシーンがあるんだけど

コマを斜めにしているだけでただただシュール。

こういう所に、伝えたい事を伝えきれてないもどかしさを感じるわね・・。

 

あとは物語の起承転結の転に当たる部分。

ここが上記した詰めの甘さを感じる部分ね。

ネタバレになるけど具体的に言ってしまうと、高瀬から田名部へのファーストアタックの部分と保健室のやりとり。

ここ何とかならなかったのかな?

この展開はなんなんだろうか・・・。

ファーストアタックの部分は「!?」となるけれどまだ高瀬らしさがある雑な展開とも言えるけど、保健室の部分は擁護できない。

カーテン越しに田名部に電話をかける必要がどこにある?

「今、どこにいる?」

じゃねーよ。

わかってんだろうが!!テメーの目の前だろうがよ!!

田名部が電話出て会話した時点で声聞こえてるだろうが!!

ってツッコミを入れてしまった。

陳腐過ぎやしませんかね・・・・。

物語の流れをもうちょっと練って欲しかったわね・・・。

発展

淡すぎる物語には要らなかったんでしょうな・・・。

全くありませんぞ・・・!!

まとめ

長所・短所がかなりはっきりとした作品。

デビュー作であり甘さがある事が否めないんだけど、その甘さを除いた部分はマジで高評価に値するクオリティーを持っている。

ロマンチックで淡い作品を求めているならオススメよ!

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