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【感想】『スニップ, スネイル&ドッグテイル/ヤマシタトモコ先生』―ありのままを、恋愛日記に―

スニップ, スネイル&ドッグテイル

スニップ, スネイル&ドッグテイル

部屋ん中空っぽになっちまったな――

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こんにちは、氷太よ。

今日はヤマシタトモコ先生

『スニップ, スネイル&ドッグテイル』

を頂いていくわね。

 

これね~・・・。

色々な意味で難解な漫画である事は間違いないわね・・・・。

まずそもそもお洒落感のあるこのタイトル。

何故このタイトルになったのかは理解できたけど、それがどういう意味で何を指しているのかが全く分かんねえ・・・。

小学校で運動会の時に「当たり前のようにマイムマイムを踊らされるくらい」意味がわからない。

 

それでいて「日記形式の漫画」とされてたんだけど、読み終わってから改めて感じたのは「全然日記形式じゃない」って事かな・・・。

時系列がバラバラになって描かれていくのよ。

それでいて、最後に収束していくってわけでもないの。

日記ってさあ、過去から未来へと書き進めていくものじゃないの?

どこの世界の日記に、こんなランダム要素があるの?

 

1つの物語をトランプのようにシャッフルして読み進めていくようになってるので、何回も読むか、時系列を追わないと全容が掴めないわね。

あらすじ

「……誰ともしたことないことが、してみたい」

翻訳家の峰(みね)とバス運転手の安城(あんじょう)は、”目新しい友人”同士。
峰は不器用にまじめで、フランクな安城には彼女がいた。異質な2人。
だけど彼らは急激に仲良くなり、どうにもおかしな距離感になっていく。
仕事、食事、友人関係。恋と共にある”暮らし”を細やかに切り取った、日記形式ストーリー。
まじめ男と彼女持ち。2人が半同棲関係になるまでの、8ヵ月の日記。

こんな感じね。

このおかしな距離感って部分がこの物語の肝かなと個人的には感じたわね。

シュールで、感情の機微を描いていく。

2人の会話内容もちょっとズレてるというか、性格が真反対だから1つの言葉を投げかけても思いもしなかった意味に捉われてしまったり、お話の流れが全然違う方向に行ってしまったりするのが面白いわね。

登場人物

峰(表紙右)×恐らく攻め

テンプレなA型タイプ。

生真面目で、常に敬語で会話する。

玉ネギを意味もなくゴロゴロしてるとこ可愛い

安城(表紙左)×恐らく受け

テンプレなB型タイプ。

自由奔放な性格で彼女持ち。

感想

物語自体は何か特別な事が起きるわけではなく、あくまで日常を切り取って展開していくことになるわ。

現実でもありそうな地に足付いたストーリー。

基本的には2人のゆるっとしている何気ない会話ばかりだけど、突如訪れる感情をぶつける部分が秀逸ね。

 

そう、良いお話ではあるのよ・・・。

この「時系列をシャッフル」している部分を除けばね・・・。

さっきも書いたけど、本当にありそうな現実に沿ったお話を何気ない会話と演出によって感情の機微を描いていくのがこの漫画の本質的な部分。   

なのに、時系列がバラバラなため読んでいて

「え・・?何があってこんな事になってんの?」

って部分が多々あるの。

前後に繋がる所が読んでて分からないのよ。

例えば1番アタシが感じた部分を例として挙げると、この真面目そうな峰クンが飲み物投げつけるシーンがあるんだけど・・・。

 

―そのシーンを読んだ氷太の反応―

 

オイオイ・・・何いきなり物投げつけてんだよキ〇ガイか?

時系列追っていかねーと全然わかんねえ・・・。

えーとこの前にあたる日付のページはと・・・。

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―その前の部分にあたるシーンを読んだ後―

 

 

オイオイ・・・何いきなり怒ってんだよキ〇ガイか?

時系列追っていかねーと全然わかんねえ・・・。

えーと・・この前の部分に当たるシーンはと・・・。

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こんな感じ。まじで。

この陥った感覚、過去にも覚えがあるわ。

予備知識なく『涼宮ハルヒの憂鬱』のエンドレスエイトを見た時と一緒だわ・・。

 

ただここでふと思ったのよね。

こうやって時系列をシャッフルして構成している以上、こうやって物語を順を追って遡っていくのって、そもそもこの漫画の本質を否定している事なんじゃないかって。

だからもうここで遡って読むのやめたわ。

 

ここで読んだことない人達は疑問に思うと思うのよ。

いかに時系列がバラバラにシャッフルされているとはいえ、全て読んだなら分かるはずだろと。

本来はそうあるべきであり、読者側としてもそうあるものだと思うわアタシも。

ここが、この漫画の内容とこのシャッフル構成のミスマッチな部分なのよ。

基本的には本当に日常会話しか描いていかないの。

生活に密着した2人のやりとりが主だから、物事の浮き沈みが非常に少ないのよ。

だからいきなり特定部分の前後を思い出せと言われても頭の中に入ってないのよね。

思い出せないというよりも、日付を追わずして結びつけるのが難しいのよ。

 

そしてやっぱり問題なのは、シャッフルされている範囲が「初めから最後まで」っていう所ね。

何かしらの軸があって、そして回想のように重ね続けていれば印象も変わったんだろうけど、普通に読んでいるだけだとそもそもどの部分がラストシーンになるのかすら分からない人も出てくると思う。

ちなみにアタシは分からなかった(小並感

発展

行為はあったと臭わせる描写のみ。

まとめ

工夫・新しい事にチャレンジしているのはわかるけれども、完全にそれが裏目に出ている漫画。

時系列をランダムにしているからこそ得られる物あれば良かったんだけど、ただ単に読み解くのに無駄な労力を必要とするだけに過ぎない。

この漫画の物語自体はオススメできるレベルなのが逆に悔やまれる。

この意味があったのか分からない付加要素のせいで、人にはオススメできる漫画だとは決して言えないわ。

ぶっちゃけ本当にヤマシタトモコ先生の漫画好きな人なら、他の漫画を勧めるはず。

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