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【感想】『スロースターター/市川けい先生』―歩くよりも、ゆっくりと―

スロースターター

スロースターター

あんまりにも自然な感情すぎて気付かなかった――

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こんにちは、氷太よ。

今日は市川けい先生

『スロースターター』

を頂いていくわね!

このタイトル通り、どんだけゆっくりと恋が熟成されていくんだろうと期待していたら思った以上にゆっくり過ぎてびびったわ。

熟成させるというよりも発酵させてんのかな?ってくらいよ。

味噌でも作ろうとしてるのかしら・・・?っていうテンポ。

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なんていうのかなあ・・・。

結構流動的な動きとか表情の変化とかを1コマ1コマに分割しているから、そこまで切り取ります!?ってくらいかなり丁寧に描いていってるわね。

絶対に1つの短編では表現できない新しいやり方だと思う。

 

あらすじ

引っ越して電車通学になったキヨ。途中から乗車してくる他校の学生・イノ。
毎日必ず同じ時間に顔を合わす2人は、お互い、いつの間にか意識をするようになっていた。
ある日、寝過ごしているキヨを起こしてあげたイノ。
それ以来、少しずつ言葉を交わすようになり仲良くなる。
不思議な距離感に喜びと、初めての感情に戸惑いを感じるようになる2人。

新星! せつなさ最強の市川けい初オリジナルコミックス。

こんな感じね。

初め、ずーっとお互いがお互いに牽制しているだけに過ぎないので、このまま永遠に2人が会話する事なく物語が終わってしまうのかと思ったわ。

だがここが良い・・・!!

こういう、街中でので現実の大体のホモの子達は、そんな感じでその人との物語は幕を閉じるものだけども・・・。

リアリティを感じるわ!

いいわあ・・・すっごくいい・・!!

ガタンゴトンっていう電車の音しか聞こえない2人の間に酔った勢いで絡んで行きたい。

アタシ 市川けい先生の本って読むの初めてなんだけど、この作品がデビューコミックなのね。

うん、デビュー作だからなのか才能があるのかは分からないけど従来のBLという枠からはみ出ようとする工夫を感じられる!

登場人物

スロースターター

 

キヨ(表紙右)×不明

引越しをした事により、学校へ電車通学を余儀なくされた高校3年生。

同じ時間に同じ車両にいるイノを少し意識している。

イノのサラっとした髪で気持ちが芽生えるとか高校生かよ!(高校生です 

イノ(表紙左)×不明

元々電車通学をしていたキヨとは別の高校の3年生。

全くキヨの事を意識していなかったと思いきや、寝過ごしたキヨに声をかけて起こすくらい天使な性格。

君、キヨが乗ってくるまで今までずっと1人ぼっちの車両で通学してたの・・・?

 

感想

この子達の制服、ブレザーと学ランなんだけどどう考えてもキヨが学ラン・イノがブレザーの方が似合ってたんではなかろうかと思ったのはアタシだけではないはず。

・・・まあどうでもいいんだけどね。

この物語やっぱり何が凄いかっていうと「距離感」

ここに尽きると思うの。

例えば初めはまあ同じいっつもこの車両に乗ってくるな~・・・ってくらいのまあただの他人に属する距離なわけよ。

ただ2人きりだからちょっとは意識しているわけよお互いにね。

恋心とかそんなん抜きにしてね。

あれに似てるわ。

入学式の時の名前も知らないヤツと2人きりになっちゃった時のようなね。

性格良いヤツだったらいいんだけどね。

でも世の中こんな感じの勘違いしたヤツも多いからね。

この引用元の人がホモなのか女性なのかまでは見てないんだけど、ホモだったら皆に謝っておくわ。ごめんなさい。

「女にすら」って明らかに女性軽視な発言よね。

でもたぶんそれくらいこの人頭にきてたんだと思うわ。

 

まあ話を戻して、この2人そこからちょっとしたキッカケで「友人」の距離感になって、そこから同じ時間を過ごしていく内に「恋愛対象」になって・・・。

そういった僅かかもしれないけれども、確かな変化が見えるのも好感を持ったわ。

 

それにしてもいいわよねえ・・・高校生ってさあ・・。

2人が繋がりを持ち始めていってからはアタシ「どっちが告白」するのかな?って凄くワクワクして読めたわ。

それにBLでは珍しくどっちがタチ・ウケになるのか?っていう葛藤が少しながらも見れて嬉しかった。

だってさー、考えてみ?

よくBLでノンケ同士の恋愛ってあるけども、なぜに男同士の恋愛初めてって強調しているくせにポジションがそれぞれ当たり前のように決定されてるわけ?

現実のホモでもモメる事あるくらいなのに・・・。

特にウケ×ウケで交際する事になっちゃった場合にね。

そんななのにさ、挙句の果てには

「それ・・・早く欲しい・・」

とか言われても

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っていつもなるわ。

何でテメーは男の良さを知ってんだっつーの。

俺でもウケの良さ全然わからねーのによ!!

*氷太は後ろはチェリー・前はブロッサム。つまりタチです。

 

この漫画はアタシが日ごろからBLに対して不満を持っている部分を、納得する形で描いてくれているの。

これから先お手本として欲しい内容になっている漫画ね。

 

ただ発展シーンは全くないわよ。

 

まとめ

心情の移り変わりの描写をBLに求めている人は絶対に読んだ方が良い漫画。

1冊丸まる使ってるだけあって、恐らくこれ以上人の距離感を丁寧に描写した漫画はそうそうないんじゃないかと思うわ。

初々しくも立派に相手に想いを伝えていく2人を見守って欲しい。

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今回の漫画

 

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