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【感想】『いつか友達じゃなくなるとしても/カサイウカ先生』―罪か罰か、それとも―

いつか友達じゃなくなるとしても (上)

いつか友達じゃなくなるとしても (上) 

ナイショでいい、ずっとそのまま――

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こんにちは、氷太よ。

今日はカサイウカ先生

『いつか友達じゃなくなるとしても』

を頂いていくわね。

友達じゃなくなる・・ね。

アタシ初めこの漫画のタイトル見た時に

「あ~・・きっとノンケの子に片思いして、今までの関係が壊れるかもしれないけど勇気を出して告白するんだろうなあ」

な~んて思ってたのよ。

そんでタイトルだけで大まかなストーリーが分かってしまうなんて・・・。

やっと時代がアタシに追いついたか・・・!!

 

とか思ってたんだけど

 

全然違いすぎてワロタンゴwww

 

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この物語は凄く実写のドラマに向いている物語だと思うわ。

愛とか恋とか、そういう部分だけじゃなくってもうどうしようもない後悔なんかも同じくらいスポットを当てて描いていっているから。

でもまあ実写化されて欲しくはないんだけどね。

ノンケの俳優さんにできる事って限度あると思うし・・。

アタシ意地の悪いホモだから、こういう風になってんだろなと思って夢見れないのよね。

 

―撮影中―

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―撮影後―

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あらすじ

トモは子供のころ幼馴染の柊平の片目を事故で失わせたと呵責の念を抱いている。

しかし柊平の大家族はトモをいつも温かく迎えてくれる。

だがトモは口にできない想いを抱えていて……。

こんな感じの物語ね。

結構・・・重いお話よね。

失明かあ・・・。

通常であればこんなにも大きな問題、尋常ではないくらい責め続けられたっておかしくないお話なのよね。

どういった経緯で失明したかは詳しくは明かされないんだけども。

でも・・・どうなのかしらね。

責められる事もなく、以前と変わらず暖かく迎えられているからこそ罪や罰の念ってより大きく育っていくものなのかもしれないわね。

 

この物語は通常BLにある「自分と相手が男」という部分に対する葛藤に加えて

・現在の関係を壊したくない

・とりかえしの付かない事をしてしまった事への後悔

この3つの部分が大きな壁となっているわね。

一筋縄ではいかなさそうなお話なの。

 

登場人物

柊平(表紙右)

子供の頃、片目が失明してしまったトモの幼馴染。

全くトモの事を恨んでなどいないが、現在でも罪の意識に苛まれているトモを心配している。

トモ(表紙左)

高校1年生くらいで、柊平への気持ちを自覚した。

家庭環境が悪く、現在はアルバイトしながら生活している苦労人。

何かと面倒を見てくれる柊平の家族達にも負い目を感じている。

 

感想

率直に言って、凄いなこの漫画と思った。

大体後悔とかそういう負の感情って一方的なものであって、実は相手からしたら

「そんな事気にしてたのか、考えすぎ」

の一言で救われてしまうような凄い軽さを感じるような解決を迎えるんだけど、この漫画は違うのよね。

負の感情が連鎖しているのよねちゃんと。

普通に考えて、大きな後悔をしている人間に対して

「俺は何とも思ってない」

なんて言ったって、相手の後悔は消えないわ。

軽くはなるのかもしれないけど、それで消えるような後悔ってその程度のものとしか思えないのアタシ。

今回のように「失明」させてしまったっていうのはもう一生抱えていくであろうとてつもない大きさを持ったものよね。

それでももはや柊平とその家族が自分にとってかけがえのないものだからこそ、これ以上迷惑をかけないようにと自分の心に蓋をするトモにアタシは賛辞を贈らずにはいられない。

そしてそんないつまで経っても負い目がなくなる事のない相手に対して、救ってあげる事のできない柊平

そこらへんの事情をじっくりと描いているから、後半の部分がずっしりと重みを持ってこっちに伝わってくるの。

 

そして後半、トモの兄貴が登場するわけだけどもこの人も凄く良い味を出しているわ。

ちょっと頭ぶっ飛んでいる人かとも捉えかねないけども、兄として、今いるたった一人の家族としてトモの事を考えているのが分かるし、柊平と根幹にある気持ちは一緒だとも思える。

だから最後、兄は兄としての決断を選んだんだと思うわ。

柊平のセリフ

「どうにかしてでも一緒に居たい気持ちが嬉しい」

ここ、多分凄く痛いほど分かってるのよね。

柊平とは別のベクトルからだろうけども。

 

 

・・・ってフォローしようと思ってたらきちんと最後に擁護する描写があった。

 

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まとめ

ちゃんとBLはしているんだけど、従来のBLと比較するのは難しい漫画ね。

BLであり、ヒューマンドラマでもあり、哲学的なお話でもあるとも言える。

でもアタシはこれは絶対に名作だと言われるべき漫画だと言い張るわ!

 

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今回の漫画

 

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