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【感想】『Loved Circus/朝田ねむい先生』―ようやく見つけた生きるための信念―

Loved Circus【おまけ付きRenta!限定版】

Loved Circus【おまけ付きRenta!限定版】

自分の人生を変えてしまおうとそう思えることがあったなら――

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こんにちは、氷太よ。

今日は朝田ねむい先生の 

『Loved Circus』

を頂いていくわね。

ゲーム会社にATLUSって会社があるのよね。 

真女神転生シリーズとかペルソナシリーズ作ってる会社。

アタシ超大好きなのよ。

人の心の闇を体現する所とか、神様とか悪魔の出現により現代社会の退廃的に進んで行くとことかね。

朝田ねむい先生はそれと親和性のある物語を作っていくわよね。

どこかしら仄暗くダークな雰囲気がプンプンしてる。

特に今作は誰しも持っている人間としての光の部分の中に垣間見える闇の部分や、闇の部分に挿し込む一筋の光を主に描くというよりも基本的にキャラクターは闇なのよね。

そんなアングラ臭が堪らなく良い・・・良いわ!

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あらすじ

地味で平凡なサラリーマン・ケイは、全てを投げ打って惚れた風俗嬢を借金から救おうとするも、投資に失敗。

人生に絶望したまま自殺を図るが死にきれず、次に目を覚ますと、そこはゲイ向け風俗店〈サーカス〉の店内で……!?

ワケあり男4人がサーカスで共に暮らし、働き、それぞれの愛や生き方を見つけていく――

こんな感じのお話ね。

いやー・・・。

冒頭から、主人公の詰みっぷりが半端ない。 

もうフルスイングで人生のチェックメイト自分でしちゃってるもんな。

あらすじだけ見ると凄い良い人に見えるし、物語でも唯一の光の要素であるキャラのように描かれるけどもここちょっと違和感。

嬢に借金した金をつぎ込んで、金返せなくなったから命を絶とうとする様はちょっとクズ過ぎるんじゃないですかねえ・・・。

ここを自己犠牲と捉えるか自己中心的と捉えるかは読み手次第だと思う。

 

ただこの漫画の面白い所は物語の根幹にある部分はダークなんだけど、4人の共同生活は基本的にほのぼのしてる事。

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ボス戦を迎える前のチェックポイント的な、オアシス要素になってるわね。

登場人物

ケイ(表紙右)×?

物語冒頭から詰みに詰みまくってる主人公。

嬢に注ぎ込んだ借金返済のため、ジョーとリンに拉致される。

自分のやるべき事、成すべき事を自覚していく。

シロ(表紙左)×?

このサーカスの1番の古株。

出生とこのサーカスに関連性があり、サーカスの存続に固執している。

冷静で優しく、皆の良き相談相手だが1番闇が深い。

ジョー×?

ギャンブル大好き破天荒で筋肉ムキムキ脳筋キャラ。

何も捉われず、勝手気ままな生活を送っていたが大事なものを見つけ出す。

ジョーが1番良いキャラしてるかな

リン×? 

ジョーと物凄く仲の良い女装しても違和感のない整った顔立ちの子。

サーカス内で唯一料理ができるキャラ。

女装+ラジカセ持っているシーンの美しさにはひれ伏せざるを得ない

感想

信念とは何か?

そして信念とは意味のあるものなのか?

全体を通してこういった部分を問う、非常に骨太なドラマを持った物語ね。

1つの物事に対して起こした決断。

その決断が正解なのかどうかは結局は自分の心のあり方次第だっていうね。

スピリチュアルに感じるかもしれないけど、非常に哲学を持ち合わせたお話だと感じたわ。

さすがよねえ・・・朝田先生って。

青年誌ならともかく、BLを描いていこう!って中でよくこういう物語を思いつくわ。

 

それにサーカス内にいる主な登場人物4人ともすごくキャラが立ってるわ、うん。

暗い部分とほのぼのとした男の友情っていうコミカルな部分の対比もまたお見事。

普通空気になりがちなキャラって出てきそうなものだけど、全員が必須なキャラになってるものね。

お互いがお互いに影響を与えたり受けたりして、変化を遂げていく。

そういったカップリング要素だけでなく、4人の結びつきっていう部分も見所の1つになっているわね。

 

ただこれだけの重厚な物語を描きつつ、更に4人の背景をしっかり描いていくっていうのが難しかったのか、リンのサイドストーリーの薄さが気になったかな。

結構バッサリと切られている。

まあこの子は女の子とのお話に繋がるからBLには不要となったのかもしれないわね・・。

あとはシロの背景と、救いの部分かなあ・・。

性格的なものもあるけども、かなり淡々としてるのよね。

あんまり感情の動きが見えないっていうかさ・・・。

元々そういう子だからそれもありなのかもしれないけど、せめて最後はずっと見せる事もなかった新しい1面を見せて欲しかったわね。

 

というのもサーカス内で過ごすうちに、ケイによって精神的な変化は確かに少なからずあったのは間違いないんだけど、実際に本当に変わって違う環境に身を置く事になったのは「ケイが居て、自分を変えてくれたから」ではないのよね。

皆が去って1人で居る1年の間にある出来事があって、そこで自戒するんだもの。

そういった意味ではケイ、完全に蚊帳の外の状態で変化してるのよね。

ここちょっと、もうちょっとなんとかして欲しかったかな・・・。

そんな中「キミのおかげ」って発言されてもしっくりこないのよ。

サーカスの仕事をしていないだけで、基本的には何も変わっていないんじゃないかっていう、やはり淡々とした終わり方にしか見えなかった。

 

物語、絵、キャラクター、全て確かに良かった・・んだけど。

キャラクターの背景の作りこみだけ、あと1歩足りなかったんじゃないかなあと思ったわ。

まとめ

この世界観、この物語はやっぱり朝田先生にしか描けないわ。

「兄の忠告」よりは「Dear, MY GOD」に近いダークさ。

それで居て笑える要素もあるのも驚き。

朝田先生の作品の中では1番発展要素が強い漫画になってるわ。

・・・ドサクサに紛れて感があって、むしろ良い!

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今回の漫画

 

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