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ホモがBL漫画を斬るわよ!

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【感想】『僕と嘘と狼少年/海野サチ先生』―相手を貫く“真実”―

僕と嘘と狼少年

僕と嘘と狼少年

人生が変わるような出会いなんてほとんどない――

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こんにちは、氷太よ。

今日は海野サチ先生の

『僕と嘘と狼少年』

を頂いていくわね!

この漫画はねえ・・・。

そうねえ・・・。

結構読むのに疲れる漫画かもしれないわね。

あ!悪い意味じゃないわよ!

そういう意味じゃないのよ。

 

軸となるお話が

・人を信じようとする子

・人を拒絶しようとする子

のお話なのよ。

お話自体は良いのよ?

この反対の2人がどのように影響し合ってどういう風に物語が着地していくのか、そういう心の変化が見所の漫画だから。

でも心底善人な子が、辛辣に存在を否定される様を見てると心が痛むっていうか・・。

アタシの心がチョコチョコと涙ぐむのよ・・・。

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あらすじ

彼女ができないまま二十歳を迎えてしまった蛯原は、その焦りから出会い系サイトに登録し、女の子とデートをすることに。

しかし、デート当日に現れたのは三輪と名乗るチンピラ男だった。

単純な蛯原はまんまと騙され、ゲイ向けのAVに無理矢理出演させられそうになるが……!?

こんな感じね。

ちょっと待って。

もうあらすじの時点でかなりのネタバレ感があるんですがそれは・・・。

ちょっと冒頭部分には苦しい流れがあるのは否めないわね。

だって彼女が欲しいっつって出会い系に登録して、メールのやりとり重ねた上で現れたのが男なんだもん。 

普通この時点で逃げるわな。

出会い系にする必要あったんかなあ・・・。

普通にちょっと怪しい求人に乗っかった風に持っていっても良かったんじゃ・・?

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登場人物

僕と嘘と狼少年

 

エビちゃん(表紙左)×攻め

20歳大学生、交際経験なし(ここ大事

純朴な人柄で動物が大好き、メンタルが凄まじく強い。

表紙じゃ見た目子供っぽく見えるけど・・・。

漫画だとどう見ても強キャラヤンキーですどうも本当にありがとうございました。

三輪(表紙右)×受け

色々と世の中の仄暗い部分の経験を積んできたツンデレ少年。

初めはエビちゃんに関心はなかったが、自分にはない部分に次第に惹かれていく。

君はメンタル豆腐過ぎない?大丈夫?

感想

恥ずかしいけど言わせて貰おうか。

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外見が少年チャンピオンに居そうなヤンキーな感じなのに、中身が純朴なワンコだなんて・・・!!

その上動物好きなのよ!?

なによこれ・・・。

なんなのよ・・・!!

何飼ってる犬に食べ物の名前付けてるのよ・・・。

何が「こいつね、せんべいってゆーの」

だよ・・・。

最高かよお前は・・・!!

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物語はとても良かった。

ひたすら追いかけるエビちゃん、それに答える事もなく逃げる三輪。

この2人のそれぞれ抱える心情はとてもリアリティに溢れるもので良かったわ。

追いかける方が幸せとか、追いかけられる方が愛されてるとか、色々と見方はあるかもしれないけども、アタシ1つ言える事があるわ。

それぞれ迷いや悩みがあって、その葛藤の狭間に居て苦しい時は苦しいのよ。

どっちもどっちなの。

 

そういった部分に触れていく上で大事になってくるのが、このタイトル通り

「狼少年」の要素なのよね。

狼少年のお話、知ってるわよね?

ウソを付き続けたため、本当の一大事の時に誰からも信じて貰えなかった悲劇的で戒めを説くお話だったわよね。

今回重要な要素になってくるのがこの「嘘」の部分。

三輪さんの1つ1つの発言が、どこまでが嘘でどこまでが真実なのか。

ここを見極めていく事が物語を読み解いていく上で非常に大事になってくるわ。

ただもう「描写で感じてね」ってスタイルじゃなくって結構明確にその線引きをしてくれてる。

アタシ的にはここ、もうちょっとぼやかして欲しかったけどあんまりそういう心理を汲み取る漫画が好きじゃない方にも楽しめるようにはなってるわ。

 

ただ後半になればなるほど、三輪さんがエビちゃんに感化されて、身を委ねたいけれどもそれに葛藤する部分。

ちょっと入れすぎじゃないかしら?

と思ったわ。

一言で言えばくどい。

チョコレートにチョコトッピングしてるようなもんよ。

ここが最大の見所だったのだから、もうちょっと圧縮してドラマチックにして貰いたかった。

流される→我に帰る→逃げる

のやりとりが3連ループするとさすがに安っぽく感じてしまうわ。

それならもっと三輪さんに背景にあるものを描き出さなきゃさ・・・。

正直「また続くの!?」って印象。

完全に間延びしてるわね。

ここが評価を少し落としたダメな部分。

 

このやりとりになってしまった最大の戦犯として「山田」というキャラがいるんだけど。

お前、この物語に必要だったのか?

という残念な印象になってしまった。

どうした山田!?

お前の本気はこんなものか!?

みたいな。

三輪さんの保護者代わりでもある「巽さん」が最高に見せ所のあるキャラクターであったため、より山田の迷走感が半端ない。

 

でもねえ・・・。

個人的には好きなのよ山田。

カワイイチンピラって感じでさ。

あーあ。

めっちゃめちゃにしてやりたいわ(ドS

だからなのかしらね・・・。

もう途中から、エビちゃんと三輪の話がどう着地していくかも気になってはいたけれどそれ以上に山田が気になって仕方なかった。

アタシ山田に恋でもしちゃったのかしら・・・?

もっと見たかったなあ山田・・。

続編出ないかしら山田の。

『僕と嘘と狼少年と山田』

とかでいいから描いて欲しい。

もういっそ3Pでいいからさ(真顔

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まとめ

結末を迎える直前の部分が蛇足感のある繋ぎ方だったけど、充分物語内で主要人物の心情は余すことなく伝えきってる漫画。

自分を曲げずに想いと伝えていく少年の強さ。

臆病で生き方を変える事に恐れを抱いている少年の脆さ。

それらが絡みあって、どういう風に溶け合っていくのか?

是非見届けて欲しいわ。

非常に完成度の高い漫画でした!

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今回の漫画

 

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