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ホモがBL漫画を斬るわよ!

独特の視点でBL漫画の感想を述べていく唯一無二のレビューコンテンツ

【感想】『やさしいあなた・・・/西田ヒガシ先生』―夢が現実に変わる―

やさしいあなた…

やさしいあなた…

紳士に愛されてる夢を一度くらい――

見所・内容をザックリ言うと

  •  BL界最高峰のプラトニックラブ
  •  映画のような見応えのある大人の恋愛
  •  本当の自分と偽者の自分による葛藤

こんばんは、氷太よ。

今日は西田ヒガシ先生の

『やさしいあなた・・・』

を頂いていくわね。

この漫画は、RENTAで先行販売されて気になってはいたのもの、手は出さずにいた作品。

コメントでこの漫画をオススメして頂いたので読んでみようと思ったんだけど・・・。

この漫画はガチでやばい。

映画だわこれは・・・!!

もう具体的にどこが素晴らしいとかじゃなくって

全てが素晴らし過ぎて、何書いていいか分かんない状態。

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この気持ち、1回読めば分かるはずよ。

もう色々な要素がこれでもかとパンパンに詰め込まれているの。

それくらい重厚な物語なのよ。

ちなみに読む前に表紙を頭に焼き付けておいた方が良いわね。

これ、描かれていない空白のシーンなのねきっと・・・。

「ああ・・・ここにこの表紙の意味があったのか。」

となるわよ。

あらすじ

仲間と酒を楽しんだり待ち合わせに使ったり……。

そんないつものBARで、飛び込みで歌う春本とデート中の水田は出会う。

それから映画を観たりメールを送り合ったりと、中学生のような距離感と気持ちで逢瀬を楽しんでいた。

互いに素性を明かせないまま、それでも会わずにはいられない二人。

このまま夢の様な時間が続くよう願っていたが……?

こんな感じね。

試し読みして貰うと分かるんだけど、古めかしさを感じさせるような世界観ね。

一昔前の海外の映画で出てくるような、キザなんだけどかっこいい紳士なやりとりがこの漫画のポイントの1つ。

そして紳士であろうとする部分もこの漫画の重要な要素となる。

これがまた凄い大人の世界なのよ・・・。

「無粋なマネはやめておこう」を始め、BL漫画で見た事ないセリフと演出が並ぶの。 

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登場人物 

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春本(表紙右)×受け

いつか平穏な日々を過ごす夢を持つヤクザ。

「紳士である事」に拘っており、絵に描いたような紳士ぶりである水田に憧れる。

ヤクザである自分に、人としての価値などないと考えている。

水田(表紙左)×攻め

冒険に満ち溢れ、ドラマティックな人生を夢見る元医者。

自らその一歩を踏み出す事はないため、春本のような生き方に憧れを持つ。

今までは利用し、利用される人生を送ってきた。

感想(ネタバレ有り

なんていうのかなあ・・・。

この漫画は本筋があるのよね。

実は中盤にかけて二人の抱えている裏の事情が、繋がりを持っていく事になるの。

それで反発を向かえ、やがてまた和解し、また二人のその先の物語に繋がっていく。

その軸となる物語は非常にドラマチックで、シリアスでまさにヒューマンドラマとも言えるんだけども、それに留まらないの。

 

例えば春本のヤクザしているシーン。

ちょっとギャグ要素入ってるのよね。

「俺は何にも知らねえけど、金は持ってこい!」とか

ジャイアン余裕で越えてて笑いが出てくる。

他のモブキャラと発展するシーンとか、もうお笑い要素狙ってるだろとしか思えないような反応をするわけ。

普通はさ

「あっあ・・だめ・・・っ」

とかじゃない?

この漫画は格が違うわよ。

春本「うるせえ!」

モブ「いくうん!」

なんだもの。

・・・どう?

震えが止まらないでしょう?

 

まだあるのよ。

二人がまだお互いの素性を知らない段階で、お互い浮き足立ちながらメールでやりとりするシーン。

もうさ、お前ら中学生かよ!!ってくらい初々しいわけ。

何書けばいいのかとか、すぐ返事するのはどうか悩んだりとかさ・・・。

まさか裏稼業している人達のピュアッピュアな部分見れるとは思わなかったww

特に水田がメール送信して「OKこいよ」とスマホにチュッとする部分。

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と身悶えする人続出すると思う。

まあこの後、スマホ壊れるんですけどもね。

 

こういう多角的に細かく色々な要素を詰め込んでるため、かなり緩急の強いメリハリのある内容になっているわ。

 

よし・・・じゃあちょっと難しいけども本筋の内容に触れていこうかしら。

この物語で結構描写されていくのが「対比」ね。

二人は表面的には凄く紳士なのよね。

でも内面はそうじゃない。

本当は明かせないような素性を持った人間なのよね。

そんな二人の生き方や人生の対比。

自分自身の表の顔と裏の顔の対比。

今置かれている現実と、そんな中思い描く夢の対比。

そういう部分を丁寧に描きながら、反発する所と惹き合う所を物語の軸として展開していく事になるわ。

途中お互いの素性を知ってしまい、お互いのそれぞれの役割を全うした後の二人はお見事よ・・・。

勿論その後二人はまた和解していくわけだけど、そこへ至るまでの道則がこの漫画のコンセプトに非常に忠実で都合よくポンポン進むような安易な展開じゃない。

 

そして、二人が思い描く理想の自分っていうのは正に相手の事なのよね。

これが最後、逆転する。

後半のラストのこの部分が物凄い衝撃をもたらしてくれるわ。

春本は非常に紳士的に、心だけを置いて水田に背を向ける。

水田は全てを投げ打って、春本と共にあろうとする。

・・・もう鳥肌しか出ないわ。

最後の最後で、二人は「本当になりたかった自分」になるんだもの。

今まで願っていた夢がひと欠片だけでも、現実になったんだもの。

これほど重みのある

「一生あなたの恋人でいさせてください」

ってセリフ、他にはないわよ・・・。

この1つの美しいエンディングの先にある部分まで、心して読んで欲しい。

まとめ

欠点が見当たらない、全てが素晴らしい作品。

BLに物語性を求めている人は、必ず読まなければならない漫画よ。

是非、映画化して欲しいわ。

そうね・・・キャスティングは・・・。

春本は「高橋克典」さん。

水田は「谷原章介」さん。

これでオナシャス!!

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