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ホモがBL漫画を斬るわよ!

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【感想】『恋ときどき、焼きサバ定食/大島かもめ先生』―とある定食屋の恋の話―

恋ときどき、焼きサバ定食【Renta!限定かきおろし漫画付】

恋ときどき、焼きサバ定食【Renta!限定かきおろし漫画付】

いつも必死だよ、本当は――

見所・内容をザックリ言うと

  •  対極的な二人の進展が微笑ましい
  •  コメディタッチで笑える
  •  波乱万丈で展開が見えない

こんばんは、氷太よ。

今日は大島かもめ先生の

『恋ときどき、焼きサバ定食』 

を頂いていくわね!

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ちなみにこの漫画、短編が2つ収録されているわ。

・ 幼馴染が大人になってから再会する話

・ 飼い犬が人間になる話

けれど全体の6~7割はこの表題作に充てられている構成よ。

アタシ的に表題作にはこれくらいの割合が欲しいわね。 

だって表題作見たさに購入してるのに、ただの短編だったら何の感慨もないもの。

 

表題作の物語はエリートリーマンと定食屋の息子の話。

これがまたさあ。

水と油みたいな二人なのよ。

もうなんていうか古典的というかテンプレというか・・・。

エリートリーマンの方は誰からも「かっこいい!」と言われるような、ゴリゴリのナルシストキャラ。

正直これで俺様キャラだったら「またかよ・・・もうお腹一杯」となっていただろうけども、この子は弱さも抱えてるから許容範囲。

もう1人はもうこれまた男らしいんだけど無愛想な下町っぽいキャラ。

もうちょっとさ・・・。

オリジナリティを出してくれないと感情移入が・・・

 

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捻らずにこういう無骨な男らしさ残してくれてどうもありがとうございます。

あらすじ

ハイスペイケメン証券マンだがナルシストの永瀬涼一は、とある下町の定食屋「やまねこ亭」の跡取り息子・石塚仁に猛アタック中v 

なびく気配はイマイチないがどうやら嫌われてはいないらしい。

ある時ひょんなことからデートに連れ出すことに成功。

雰囲気も悪くなく仁も終始楽しそう。「これはイケる……!」

そう確信した永瀬は思い切って告白した! 

けれど食い気味に「ごめん」と断られて――

俺はどこで間違えた!? 

定食屋で繰り広げられる、恋とご飯の物語v

こんな感じね。

ツッコミ入れてさせて貰うわ。

この公式の紹介文書いた方、一体何歳なの?

ちょくちょく挿まれる「v」はなんなのかしら・・・。

「v」で何がどう伝わると言うのかしら・・・。

「w」は今でも充分活躍してるけど「v」ってアタシが高校生くらいの時に流行らずに終わった文末記号よね・・・?

ふ・・・古過ぎやしないかしら(ゴクリ

 

物語は結構凝ってるのよね。

コメディなやりとりとは対極的に、上手く物事が進んで行かないっていう状況をかなり丁寧に描いていくわ。

よくあるじゃない?

1人よがりでクジクジ悩んでて前に進んで行かないパターン。

ああいうテンポの悪さや退屈感を感じさせるような事は一切ないわ。

勿論どうすべきかは悩むんだけどちゃんと「相手が居て、自分が居る」っていう部分を描いてくれてるの。

登場人物

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長瀬(表紙右)×攻め

ナルシストイケメンリーマン。

ふらっと立ち寄った定食屋で働く仁に人目惚れする。

仁(表紙左)×受け

無愛想な定食屋の息子。

あまり長瀬を好んでおらず、かなり素っ気無い態度をとる。

前回お客さんが食べたメニューを把握している接客業の鑑。 

感想

う~ん。

笑えるポイントが多くて読んでて楽しいわね。

この定食屋の常連のオッサン達ですら良い味を出してるわ・・・!!

本当に落ち込んでる時なんかに読みたくなるようなお話ね~。

なんていうかね、あくまで「コメディ」なのよね。

根幹にあるのはシリアスな物語では決してないのよ。

でも1人の人間としての物語があって、大事にしたい誰かを想うからこそ生まれる物語があって、そして相手との関係性にも物語があって・・・。

そういう部分を描く中に、ニヤっとするような要素が盛り込まれてる。

読んでいて「阿部あかね先生近いものがあるな~」と思ったわ。

そういえば絵も似てるかもしれないわ。

キャラの造形というよりも髪の描き方なんかが凄くよく似てる。

 

ただちょっと注意して欲しいのは

「男同士だから~」っていう葛藤は排除されてるわ。

この物語の世界観では、誰もそれを咎めるような人間はいない。

そういうシビアなBLを求めている人には少し物足りないかもしれないわ。

そして発展シーンも勿論無いに等しい。

 

あとここは良さでもあるんだろうけど、長瀬の設定でもある「誰からもかっこいいと言われるエリートサラリーマン」。

ここを表しきれてないわね。

だってね・・・。

その・・・。

すげぇダサイんだもんww

これじゃない感が半端ないのよね。

ウインクしたり、モデルポーズとったり、仁をストーキングして仁の行き付けの店で差し入れしたりするんだけど一々ダッサイんだよね。

これは設定から言えば全然活かせてないってなってしまうんだけど、この子の場合これがジワっと笑えてくるのよね。

これはちょっとずるいわ。

ワザとなのか、結果としてそうなったのかは分からないけど、これが長瀬というキャラクターの愛されポイントになってるわね。

「ああ・・・完璧ではないんやな・・・」と親近感湧くもの。

ナルシストではあるのよ?

でも自分に自信を持ててないっていう部分も上手に表しているのよね。

だから作りこまれた自分でなければ仁は振り返ってくれないっていう思い込みと、そういう上っ面な人間を信用する事のできない仁による、ちょっともどかしさもある物語になってるのよね・・・。

 

色々とね、ジャンルをごちゃ混ぜにした漫画かなとは思うの。

それもそれぞれ高水準なのよ。

ただだからこそ、何かに突出した要素がないからこそ読み終えた時に印象に残るものもないのも事実なのよね・・・。

面白いのは間違いないのよ。

でも「どこの部分が面白かった?」と聞かれると返答に困るわ・・・。

自分にとってのお気に入りのシーンが浮かんで来ない。

ああでも、オマケページでの仁の「おまえは残れ」は強烈なインパクトがあったわね。

本編にもこれくらいのインパクトがどこかしらあれば尚GOODだったわ。

 

あと短編にもちょっと触れておこうかしら。

まず幼馴染が再会する話なんだけど

お坊さんの方の幼馴染が気持ち悪い。

自分の事しか考えてないっていう部分もそうだし、話の流れと行動が滅茶苦茶過ぎる。

ぶっちゃけ個人的にはこの作品は非推奨or酷評レベル。

 

もう1つの飼い犬が人間になるって話はそこそこ良かったわね。

犬と人間の絆っていうのと、人と人の恋愛っていうのがうまく両立してるもの。

でもまあ・・・。

人間になった時のお顔立ちが・・・。

万人受けはしないわなって感じなのが残念だったけども。

勢いで物事を進めてる部分もあるから、もう少し長く読みたかったわね。

 

まとめ

間違いなくオススメできる漫画。

ほんわかしているライトなBLを探している方にはピッタリよ!

あと精神的に疲弊してる人にもオススメ。

全体を通して「相手の暖かさを受け入れる」っていうのがこの漫画のテーマのように感じられるから。

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