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【感想】『ポルノグラファー/丸木戸マキ先生』―秘められた真実―

ポルノグラファー

ポルノグラファー 

君に、失望されたくないんだ――

見所・内容をザックリ言うと

  •  大学生と小説家による予想もつかない物語
  •  小説家のかつてない程の妖艶な魅力
  •  現実的でシビアな結末

 

こんばんは、氷太よ。

今日は丸木戸マキ先生の

『ポルノグラファー』

を頂いていくわね!

この漫画は誰もが読んでてこう思うはず。

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とね。

面白いのはまず間違いない。

ないんだけども設定が今まで読んできたBLとは一線を画しているのよ。

Twitterでの反応

 

 

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どうしよう・・・。

だって言いたい事を全部まとめられてるんだもの。

薄めたカルピスのような文章で、ダラダラと書いてくつもりだったのに・・・。

でもまあ一応解説していくわね。

あらすじ

現実は妄想よりスゴイ。ポルノ作家と俺の“代筆”のお仕事。

大学生の久住(くずみ)は、ポルノ作家・木島(きじま)の腕を骨折させてしまい、口述筆記で代筆することに。仕事をはじめて数日。淫らな文章を読み上げる木島の声は久住の耳を責めたて、疼いた下半身は完勃ち状態に……。
「抜いてあげようか? 口でしてあげる」
からかわれた久住は、その日から木島で“エロい妄想”をするようになってしまい――?
純情大学生×思わせぶり官能小説家のお子様厳禁セクシャル・ワールド。

こんな感じね。

ぶっちゃけありそうでなかったお話といった所かしら・・・。 

昔からよくある教師物みたいな流れを汲んではいるんだけど、方向性が全然違う。

あらすじに書いてある通り、エロい妄想はするのよ。

そしてそれが実現しようとするのよ。

教師物だとここで発展行為して

「ハイ、おしまい」

になるんだろうけど、この漫画はそうじゃない。

凄くシビアでドライな現実を突き付けられてしまうのよね・・・。

この要素に関しては『アケミちゃん』の比ではないわ。

これが最後の最後まで続くのよ。

こういうジャンル、苦手な人もいるかもしれないわね。

サジ加減次第で、読み手に与える後味が全然違ってくるものね。

バッドエンドで終わるのか心配な人も居るだろうから念の為に言っておく。

ちゃんとハッピーエンドで終わる。

けども恐らく貴方の思い描くハッピーエンドでは決してないわ。

登場人物 

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久住(表紙左)×攻め

自転車で木島を轢いてしまい、骨折という怪我を負わせてしまった大学生。

お金がない為、文字の書けない木島の代筆を請け負う事になる。

当たり前な設定になってるけど、漢検1級ってすごない?

木島(表紙右)×受け

知的に見えるが主な仕事は官能小説を書くポルノ作家。

自分の事を正直に語らない、謎めいた人物。

卑猥な単語を真顔でスラスラ伝える所に、きっと貴方はグチョグチョに濡れるだろう。

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感想

やっぱり木島の妖艶とも言える魅力が素晴らしいわよね。

羽生山へび子先生の『晴れときどき、わかば荘』のアユちゃんが好きな人は絶対に好きになるタイプ。

「それだけ?」

と言うセリフの部分の木島なんか素晴らしくアダルティック。

こういう二面性のある魅力が持ち味なのよね~・・・。

アユちゃん程のコメディ要素はさすがに持ち合わせていないけども、隠語を真顔で久住に伝えている部分はもうとにかくシュールで「フフッ」と笑える。

 

「上原くん・・・見て・・・先生のオ××コもうオツユが溢れてグショグショ・・・。あ、マンのとこは××にしてね。」

 

「オ×ン×ン、オチ×ポ、どっちがいやらしいかな?」

とかもう笑うしかないだろう。

普通の漫画だと

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となるんだろうけども、この漫画では

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となる。

そのコマまんま見せてあげたいんだけど、許可頂いてる時間ないからAAでニュアンスを伝えるとこんな感じになるわ。

 

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マジでこんな感じだからね!!(迫真

もうこう序盤から中盤にかけて、こういった会話がめっちゃ多いのよね。

ただこういう感じでなんとなく発展シーンになって、なんやかんや大して物語が盛り上がる事もなく終わる・・・って感じだったならこの漫画は絶対に名作にはならなかっただろう。

物凄くインパクトに残るやりとりなので脳裏に焼きついて離れないのは確かだが、この物語の重要な部分はここではない。 

衝撃的な木島の現在の状況の背景。

そしてそれをどうにかしたいと考える久住。

こここそがこの物語の本質なのよね。

どうあがいても変える事のできない現実はある。

でも素直にそれを受け入れて、行動に移すなんていう残酷な選択肢は中々人間にはできる事じゃないわ。

そんなに簡単に人間って、割り切れる生き物なんかじゃないもの。

2人に起こる、もどかしさや焦燥。

真っ直ぐに突き進む愛、動かされる心。

読んでいて、アタシは昔何かで読んだ言葉を思い出したわ。

「誰かが厳しい訳じゃない、現実が厳しいだけなんだ。」と。

この漫画はまさにそれを描いている。

抗えない現実っていうのは確かに存在する。

抗う為にはそれ相応の武器が必要で、その武器はすぐには作れるものではないのよね。

誰かを救うなんていうのも、自分の手の届く範囲内じゃないとできないのよ・・・。

 

物語中盤から、木島の人間性に関して不快感を持つ人も居るかもしれない。

それでも物語の結末を見ると、それは木島が現実に抗う為に必要な行為だったんだと理解できるわ。

うん・・・。

本当は、誰よりも変わりたいと望んでいたのだから。

まとめ

本編の鳥肌の立つようなラストシーン。

後日談の詩的な美しさの漂う暖かな続き。

ああ・・・読んで良かったなと、そして色々と考えさせられるような物語だったわ。

シリアスなのが好きな方は、絶対に読むべき逸品よ!

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今回の漫画

 

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