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ホモがBL漫画を斬るわよ!

独特の視点でBL漫画の感想を述べていく唯一無二のレビューコンテンツ

【感想】『コヨーテ/座裏屋蘭丸先生』—引き裂かれても、惹かれ合う—

コヨーテ I

コヨーテ I 

迷っているのはもう君だけだよ——

見所・内容をザックリ言うと

  •  人間と人狼による悲劇の物語
  •  神話の如き圧倒的な画力
  •  運命に抗う愛の形

こんばんは、氷太よ。

今日は座裏屋蘭丸先生の

『コヨーテ』

を頂いていくわね!

いや本当にこの漫画凄いわね・・・。

何で今まで読まなかったのかしら・・・。

サンプル見て頂くと即分かると思うんだけどさ。

何この神のような画力、少しくれよ。

凄まじくない?

半端なくない?

アタシ、これに匹敵する絵って正直三浦建太郎先生の『ベルセルク』くらいしか思いつかない。

発展シーンで受けの子が涙を流している漫画多いんだけど、大体の漫画は「目に何故か水が浮かんでる」って感じなんだけど、この漫画は本当に涙が零れ落ちているという印象を受けさせてくれる。

でも漫画って絵だけが全てじゃないわよね!?

 

大事なのはやっぱ面白さじゃん?

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Twitterでの反応

 

 

 

 

 

朗報、無事に素晴らしい漫画な模様。

 

ほら、俺の思った通り!!

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あらすじ

【人間×人狼 運命に弄ばれた禁断の恋】
「男同士だろうが異種間だろうがどうでもいい」

〈人狼〉であることを隠しながら暮らすコヨーテは、バーで働くピアニスト・マレーネに会うたび口説かれる。人狼ゆえ彼と深く関わることを避けようとするが、ある日、前ぶれもなく初めての発情期がきてしまい、人の姿を保てずにいたところをマレーネに見つかってしまう。彼の誘いを拒もうとするコヨーテだが…。 

こんな感じね。

この漫画は壁を描いていくのがテーマのようね。

まず同性であるという事の壁。

それに加えて人間と人狼という異なる存在であるという壁。

どちらかというと、この異種間であるが故に・・・って部分に重きを置いてるわね。

なるほど・・・。

ただのロミオとジュリエットじゃないわけね・・・!

あらすじだけ見るとちょっとオメガバースな匂いがプ~ンとするけども、全然そんな事はなかったぜ!!

登場人物 

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コヨーテ(表紙)×受け

可愛いワンコ担当・・・。

と言いたい所だが、人狼である為人と距離を置こうとしてしまう。

押しに非常に弱く、マレーネのペースに合わせてしまう事もしばしば。

???「ほう・・・そうは言っても下の口は正直じゃないか・・・。」を地でいくキャラ。

マレーネ×攻め

「ガンガン行こうぜ!」の如く、とにかく押して押して押しまくる。

見た目は美しい中世的なルックスだが、恋愛脳筋マン。

妖艶なセリフと演出と共にコヨーテを夜の営みに誘う(←いざなうと読んで欲しい。

感想

ほんと物語の入り口から物凄いシャレオツな世界観を見せつけてくれるわね!

一体どこの国をモチーフにしてるのかしら・・・。

やっぱイギリスなのかな・・・。

普通の言葉でも映画のように見える不思議。

マレーネの押しの姿勢、コヨーテの本能と理性の葛藤。

2人のキャラクターにもそれぞれ見どころがあって、読み応えがとにかくあるわ。

一通り読んで見てとあるAAが頭の中にフラッシュバックした。

これよ。

 

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いや、全然違うんだけどもね!

間違ってもこんな物語ではない。

 

なんだろう、基本的にこの2人の話って決して明るい未来が見えるような話じゃないのよ。

2人自身の内的要因を如何にクリアにしようとも、2人を取り囲んでいる外的要因が2人の関係を阻んでいくのよね・・・。

もはやそれは残酷無比な運命っていうくらいなの。

コヨーテが人狼でなければ・・・。

マレーネの生まれが違っていれば・・・。

2人の置かれている環境が、せめてどちらか1つでも異なっていたならば未来が見えるの。

でも、ダメなのよね。

どれか1つでも崩せれば希望を見出せもするんだけど、もう2人を阻む運命が完璧に条件を整えてしまっているの。

完璧に着こなされたYシャツみたいに。

もはやボタンの掛け違いを起こさせるような綻びなんてないのよね。

 

その運命にマレーネは気づいてしまうの。

それでもコヨーテを愛する気持ちに偽りはない。

だからコヨーテが人狼であったとしても、例え身を引き裂かれる危険があったとしても忠実にコヨーテを愛しぬくのよ。

その気持ちに、人狼であるコヨーテも頑なだった心を溶かされていく・・・。

 

そんな中束の間のような、甘い時間を2人だけで過ごす時があるの。

それはそれは完全に2人だけの世界で、2人のとても満ち足りているような時間が描かれるんだけど・・・。

見ていてどうしようもない切なさを感じてしまうのよね・・・。

甘いのよ、そして美しいの。

でも、切ない。

 

何事にも終わりって存在するわよね。

何を終わりとするかは人それぞれだけど、絶対に終わりは存在するの。

この切なさの原因は、やっぱり2人のこれから先の未来にはとてつもなく大きな苦難が待っているであろうと推測せざるを得ないからだと思うわ。

言葉で語ったり、いかにもそういった感情を感じ取ってくださいみたいな描写はないのよ。

これって本当にすごいと思う。

この世界観、2人を取り巻く設定、2人のキャラクター。

全てが融合してるからこそ出せたものなんだと思うの。

もはや雰囲気すらも2次元なのに作り上げていると言っていいレベルね。

 

話が長くなっちゃったけど、だからアタシこのAAが切なく見えるようになっちゃった。

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これが本来2人が辿り着くべき関係だと思うのよね。

ここまで露骨ではないけれど、ほんの少し近い演出はあるのよ。

でもそれが線香花火のように、小さいけれど必死に光を放っているように見えてしまって・・・。

その時だけ月が光を貸してくれているようなその絵に、胸が痛くなってしまう。

 

そしてラストの演出よ・・・。

もうこれどうすればいいの?

感情移入し過ぎて吐きそう。

もうやめてあげてよ・・・・。

そっとしといてあげてよ・・・。

2人に何の罪もないじゃない・・・・。

この先どうなっちゃうの・・・?

アタシ、全く想像が付かないわ。

まとめ

黒執事風に言うならば

世界で1番のシリアスエロ漫画を貴方に・・・

って感じなんだけど、悲しみを伴った壮大な物語よ。

間違いなく名作。

名作なんだけど、それなりに貴方もダメージを負う事になるんじゃないかしら・・・。

それだけページを飛び越えて、訴えを掛けてくる漫画なの。

覚悟してお読みなさい。

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今回の漫画

 

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