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ホモがBL漫画を斬るわよ!

独特の視点でBL漫画の感想を述べていく唯一無二のレビューコンテンツ

【感想】『オレとアタシの新世界1/古宇田エン先生』―ずっとアナタを待ってる―

オレとあたしと新世界1

オレとあたしと新世界1

ごめんね、アンタの信頼裏切って――

評価/名作
見所・内容をザックリ言うと
  •  逞しく生きているオカマと人と関わろうとしないノンケの話
  •  登場するキャラクター全てが生き生きとしていて素晴らしい
  •  喜怒哀楽の表現が豊かで、まさかの急展開を迎え泣ける

 

こんばんは、氷太よ。

今日は古宇田エン先生の

『オレとアタシの新世界1』

を頂いていくわね!

なんかあんまりピンと来るような表紙ではなかったのよね。

なんとな~くサンプル開いて見たら表紙のイメージとは間逆な扉絵が登場。

そのページの雰囲気に惹かれ読んでみる事にしたわ。

タオル頭に巻いてるガテン兄ちゃんがちょーカワイイの!ペロペロペロペロじゅっぷじゅっぷ・・・!

尚、本編では。

 

・・・オウコラ、全然造形が違うんだが?
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しかしこの扉絵の後ろの方に居る明らかに性別が男性の女性陣は何なんだろうか・・・。

居そうで怖い、とかじゃない。

現実に居るオカマの特徴を捉えてて怖い。

 

胸にメロンパン突っ込んでるとか

堂山町のくされオカマかよ・・・。

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筋骨逞しい骨太さがリアル過ぎぃ!!

あらすじ

しのぶが店子をやっているゲイバーに、同僚につれられてやってきたマコト。どう見ても外国人にしか見えないその風貌に興味を抱いたしのぶだが、オネエとノンケではそもそも恋が始まるきっかけすら見えなかった。そんなある日、マコトが店に血まみれであらわれて……!?

こんな感じね。

そういえばオネエとノンケのお話ってありそうであんまりないわよね・・・。

あ!ちなみにここで豆知識ね!

ゲイバーってゲイしか働いてないって思ってるでしょ?

実は居るんだなぁ・・・ノンケが。

大体は「あーハイハイ、そういう設定なんですね」って感じなんだけど、でも稀にガチのノンケが働いてたりするのよね。

普通のバーで働いたらいいのに・・・と思うけど。

ノンケ好きのゲイも多いから需要あるんだよなぁ。

 

腐女子の皆!彼氏が居るなら

ゲイバーで働かせてみてはいかかでしょうか?

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色々な意味で一皮剥けると思うんだ!

オレは絶対にやらないけどさ!

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登場人物

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しのぶ(表紙右)

ゲイバーで働く家族と疎遠のオカマ。

失恋したての状態で、マコと知り合う。

飄々としていながらも、しっかりとした考えを持っている。 

マコ(表紙左)

他人と関わろうとしないノンケの現場作業員。

過去に散々人に利用されてきた為、裏切られる事に恐怖を覚えている節がある。

しのぶと知り合い、徐々に警戒心を解き犬のように懐いていく。

後半のこの子は本当にヤバい、泣ける。

感想

のっけからこの漫画のジャンルが分からない。

シリアス路線なのか、コメディ路線なのか、皆目検討も付かない。

緊急病棟24時的な病院のやりとり、冷めた感じの濃ゆいお顔立ちのガテン兄貴、傷心のオカマ。

掴めない・・・物語がどう進んでいくのか全然分からない!!

例えるならば遊園地に風俗店が混ざっているような感じよ。

この漫画、只者じゃないわ・・・ゴクリ。

 

そんな流れで物語の舞台が突如ゲイバーに。

アタシ驚いたわ・・・かなりこの作家さんリサーチしたのね。

まさか「観光バー」って単語が出てくるなんて・・・!!

  

・・・突然だけど、観光バーってなに?

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観光バーって言うのはね、働いているのは同性愛者。

でもお客さんの主な層はノンケの男女の方々のお店の事だお!

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・・・なんでノンケがわざわざゲイバー来るの? 

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安価で面白いし、営業時間的にアフターで使いやすいからだお。

飲み屋のオネーサンに連れられてハマるってパターンが多いよ。

リアルなゲイって物珍しいし、角も立ちにくいしね。

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アタシが今まで読んだBLでのゲイバーって「コレはゲイバーじゃねえよ!」ってくらい箱が大きかったり、「売り専バーと間違えてない?」と思うくらい実態が掴めていないような描写ばっかりだったんだけど、この漫画は凄くリアリティがある。

何気にカラオケとかしてるとこを描いていたりするので、実際に行った事あるに違いない。

 

豆知識過ぎてどうでもいいわねこんなの。

しかしオカマと現場作業員なんて組み合わせ、現実でも見たことないから楽しくてしょうがない。

電動ドライバーを「バイブみたーい」なんて言ったり、ほんとオカマという要素をフル稼働させているわ。

普通は殴られててもおかしくない。

商売道具を「バイブ」なんて言われたら普通誰でも怒るだろう。

とか笑いながらツッコンいたのも束の間。

 

一気にシリアスな雰囲気に変わる。

とある事情から同僚に殴られ、血だらけになっているマコ。

そしてふざけたオカマから頼れるアネゴに変貌を遂げるしのぶ。

なんだこれすげえええええええ!!

しのぶかっけええええええええ!!

面白い!チョー面白い!!

絵苦手なのに・・・グイグイと引き込まれるわ!

 

マコは他人に興味がないんじゃない。

たぶん他人が怖いのね・・・。

しのぶに心を許していくマコ。

それを受け入れるしのぶ。

恋愛ではなく友情だけども、このまま暖かく2人が過ごせるならば・・・。

それだけでも胸は一杯とさえ思えたわ。

お互いに抱えている傷をさらけだし、一歩進み始める2人。

淡い・・・、いい大人なのに淡くピュアってどういう事なのよ!!

それでいて今度は一気に映画のような描写に変わる。

表情で、感情の機微を描ける作家さんてそうは居ないと思うのよ。

この心理描写・情景描写のレベルの高さはこれがデビュー作の作家さんが描いたものだとは誰も思わないだろう。

なんなのよこの漫画は・・・。

そうだ、この漫画って演出はやり方こそ違うけど、へび子先生のような路線なんだわ・・・!!

笑えて、ドキドキして、映画を切り取ったようで・・・。

どれも素晴らしいクオリティだわね。

マリオカートしてるだけでも笑えてくる。

 

そして・・・。

物語は冒頭に繋がる。

こんなん泣くしかないだろ・・・。

しのぶのお母さんの気持ちは分からなくもない。

怒りをマコにぶつけるしかない。

その怒りを知って尚、真っ直ぐにしのぶの母と会話をしようとするマコ。

そしてしのぶと交わしたある約束を待ち続けているマコ。

ここ凄く大事な部分だから詳しくは書けない・・・。

でもダメ、アタシこういうの弱いの・・・。

涙出過ぎて、こんなにゴミ箱にティッシュで一杯になったのなんてオナニーばっかしてた高校生の時以来よ・・・。

もうアタシ、アルパカの人形見れない・・・。

 

こんなの辛すぎるって・・・。

周りの優しさが心に突き刺さるって・・・。

物語後半のマコちゃんの行動を誰が責める事ができるのよ・・・。

そしてこの終わり方・・・。

今後が凄く気になるわ!!

今回の漫画