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オロチの恋① /雁須磨子【感想】

この本の評価【名作】
ストーリー
(5.0)
読みやすさ
(4.0)
描写・美しさ
(4.5)
発展シーン
(1.0)
総合評価
(4.5)
「先輩の事あきらめなきゃダメですか――」
内容をザックリ言うと
  • 押すことしか知らない不器用な片想いのお話
  • 独特な世界観を持っている後輩と振り回される先輩
  • 徐々に熱が伝わるような優しく淡い心の揺れ動きが秀逸

氷太

こんばんは、氷太よ。今日もBL漫画をぶった斬っていくわよっ!

今日は雁須磨子先生の『オロチの恋①』を頂いていくわね!

雁須磨子先生ってアタシ拝見するの初めてなんだけど・・・。

色々なジャンルで漫画出してるベテランさんのようね。

 

しっかしこの表紙の威圧感のある雰囲気よ・・・。

オロチとかいう単語も久々に聞いたわ、厨ニ病かよ。

オロチの恋① レビュー

あらすじ
その人の泣いている姿が気にかかり、同じ高校へ入学した強面イケメンなオロチこと木羽。その人、3年生の田之崎と入学早々に出会えたオロチ。田之崎に会うために3年の教室を訪れたオロチは、彼に絡む3年生ムタとケンカに。なぜか田之崎は泣きながら、ムタのことをオロチに謝るが……。はたしてオロチの初恋は!?

登場人物

オロチ(表紙左)
独特な世界観を持った怖い物知らずの高校一年生。

甲子園に行く夢を捨て、中学の時に見た『泣いている高校生』を追いかける。

しかしその初恋は中々上手くいかないようで・・・?

田之崎(表紙右)
オロチと同じ高校の3年生。

同性愛が理由でイジメを受けている。

オロチと出会い、振り回される内に自分の在り方に変化が芽生える。

ムタ
リーゼントが特徴の田之崎のクラスメイト。

仲間想いで田之崎と昔は仲が良かった。

今現在ではイジメを行っている。

感想

オロチ君の行動力凄まじ過ぎぃ!!

凄いわよこの子。友人と交わした甲子園の約束バッサリ捨てて、恋を追いかけるんだもん。

中学卒業間際に、泣いている美しい人を見てときめいてその人の居る高校に入った・・・って流れね。

 

この漫画は鋼のような強固な意思を持ったオロチの『初恋』の行く末を描いていく事になるわ。

初恋は実らない・・・なんて言うしねぇ・・・

どうなるのかしらね・・・でもBLだしきっと実るわね。

 

この漫画の魅力にして、最大の物語の作り手がオロチの行動。

だけどコレは一歩間違えなくてもストーカーですYO!!

時折オロチが田之崎だけに見せる笑顔や、田之崎の赤面する反応はストーカー可愛らしい。

つーかそういう描写が素晴らしく上手い!!

 

基本顔には出さないけど、常人の範疇から考えると・・・。

相当な苦労をしているであろう事は間違いないわね・・・。

よくここまで誰かを想って行動できるわ・・・。

田之崎と出会ったのがハンバーガー屋さんなんだけど、田之崎に会う為だけに1年ほどそこでアルバイトするなんてね・・・。

アレ、すいません。中学生でもアルバイトできるんですかね?

 

そんな中入学直後、運よく早速田之崎と正式にお知り合いになりアプローチをかけていくオロチ。

まあただすんなり事は上手く運ばないわけで・・・。

いきなり相手の至近距離に行こうとするオロチと、距離を置こうとする田之崎。

 

えー、コホン。テステス。

オロチ君さ、パーソナルスペースなる言葉を知っているかい?

でもこの関係性の時の2人の微妙な空気感が凄く演出されているわ。

 

基本的に強面ポーカーフェイスのオロチなんだけど、じっとりと汗をかいていて焦燥のような気持ちが滲み出ているのが分かるし、田之崎の方は正に未確認生命体に出会ったかのような理解に苦しむ様子が丁寧に描かれている。

ただアタシ個人的にはちょっとこの田之崎のリアクションが実に読みにくいな~とも思ったりしちゃったわ!

「や!」とか「え?」とか「でも」を多用し過ぎてて、その前後の台詞が恐らく田之崎が言っているんだろうけど、自分に言っているのかオロチに対する感想なのか実に分かりにくい。

まあこのもどかしさこそが現実味を帯びているわけだけどさ。

 

もうちょっとスッと読める工夫はして欲しかったかな~・・・。

少なくともコマまたいで次のページで心情を吐露するってのはやめて欲しい。

2人のどちらが言ってもおかしくない台詞をどっちが言っているのか把握するのが難しいのよ。

アタシ、オロチの恋心は鋼のようだみたいな事書いたけどグニャグニャ曲がりそうな部分はあるのよ。

 

相手の行動で一喜一憂してしまうのが恋愛だものね。

なるほどね、こういう所も描くためにムタの存在があるのか。

さすがに恋愛経験に乏しい、高校生らしい迷いに満ちた思考ね。

 

だけど、だからこそなのかしら。

行動は真っ直ぐ過ぎるのよね~・・・。

正直頭おかしいんじゃないかと思うレベル。

 

押しが強いってレベルじゃない、退く事を知らないから押すしかないみたいな感じ。

そんな感想を抱いていたら田之崎も同じ事考えててワロタわ。

やっぱオロチってちょっと電波系よね!?

ただアタシも何か読んでて・・・アタシ自身も思い当たるフシがあるなぁとも思っちゃった。

もうザ☆B型!って感じなのよ。

 

オロチの中では会話の流れ繋がってるんだけど、傍から見ると

・・・何言ってんだコイツ

となる事は間違いない。

そんなオロチを見て、田之崎は振り回されて考えさせられて・・・。

自分の過去の過ちや今現在の在り方を見つめなおす。

 

淡く、力強い初恋だけでなく、そういったドラマも描かれていくわ。

何だか少し『宇田川町で待っててよ。』に近いものがあるわね。

それと田之崎とムタの関係性も描かれるんだけど、ちょっとコレ辛いわね。

 

ざっくりというと昔凄く仲の良かったムタから今現在いじめを受けている訳なんだけどさ。

過去のムタを見ている限り、全然悪い奴には見えない。

仲間想いの凄く良いヤツなのに・・・。

なのに何故今現在こんな事になっているのか・・・。

オロチと田之崎が初めて出会ったハンバーガー屋さんでの涙は何だったのか・・・。

 

う~ん・・・繊細過ぎる、繊細過ぎるわ!

オカマのアタシにはちょっと難しい・・・!!

まとめ

身悶えるような恋に関するエピソードが満載。

初々しさを描くのが本当にお上手!

 

だけどただの甘いお子様ランチのような恋愛を描くだけじゃないわ。

田之崎の背後にある、過去のしがらみ、抱いている想い、そして罪悪感。

それらをオロチの想いが染み込んで変化を起こそうとする。

 

どうやら2巻がこの漫画が抱えているドラマの本番のような終わり方ね。

不器用な恋の行く末が気になるわ!!

氷太

大変美味しゅうございました!

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